TOP 映像制作 高級マイクを買う前に、その動画の音質はAdobe Auditionで向上できるかも
※本サイトでは、アフィリエイト広告を利用、またはプロモーション記事が含まれている場合があります。

高級マイクを買う前に、その動画の音質はAdobe Auditionで向上できるかも

みなさまこんにちは、YAMINABE RECORDSのいしぐろ(@YR_ishiguro)です。

カメラ界隈ではレンズ沼というものがありますが、動画を撮影していると気になってくるのが音質。高音質を求めてマイク沼に…

特に気になるのがノイズの有無。マイクは電気信号を送る機械なのでどうしても「ザー」というホワイトノイズに悩まされます。

ノイズをなくそうと、どんどん高級マイクを求めて人は彷徨うわけですが、新しいマイクを買う前に加工で何とかしてみようと言う試みです。

Adobe Auditionとは

動画をする人だと、Adobe CCを契約している人が多いと思います。

AuditionはそんなCCの中のひとつで、音声編集に特化したアプリケーションになります。

結構高機能なアプリなのですが、意外と使っている人は少ない(というか存在自体知らない人がいるかも?)ので、これを機会に使ってみましょう。

もちろん動画用の音声だけでなく、Podcastやインターネットラジオのような音声の録音に使えます。
※リアルタイム配信は無理です。

Premire ProとAuditionの連携が強い


今回行う作業のメインはノイズリダクション。

ノイズリダクションは別にAudition独自のものでは無いので、Adobe CCを契約していない人はフリーのAudacityなどでも同様の事は可能です。

Adobe Auditionで音声編集をするメリットはPremiere Proとの連携
Premiere Proで読み込んだ動画素材をwaveなどの音声データに変換する必要無く右クリックから編集できます。また、Audition上で編集したデータはPremiere Proへ即反映されるのです。

調整レイヤーをAfter Effectsのコンポジションに置き換えるみたいな感じです。

Adobe Auditionでリダクション

という事で早速やってみましょう。
今回は先述の通り、Premiere Proで編集中の動画音声をAuditionで整えるイメージで進めていきます。

Premiere ProからAuditionへ音声ファイルを渡す


連携の方法はとってもシンプル。
Premiere Proの画面上で音声編集したいクリップを右クリックし「Adobe Auditionでクリップを編集」を選択するだけ。

これで自動的にアプリが立ち上がり、Audition側で保存したファイルはPremire側でも置き換わってくれるのです。

無音部分からホワイトノイズデータを抽出


関係ないですけど”抽出”って言いにくいですよね。絶対噛みます。

録音した音声データの無音部分、つまり喋っていない箇所を探しまして再生してみると「サー」という感じのノイズが聞こえると思います。

これを選択して「エフェクト」→「ノイズリダクション/リストア」→「ノイズプリントをキャプチャ」の順に選んでいくと、ノイズのデータを抽出してくれます。

ノイズリダクションの実行

前項でキャプチャしたノイズデータを使って、音声のノイズを減らしていきましょう。

選択を解除し「エフェクト」→「ノイズリダクション/リストア」→「ノイズリダクション(プロセス)」を選ぶと、設定画面が表示されます。


主に設定するのは「ノイズリダクション」「削減値」の2項目。
この部分に関しては言葉にして説明するのが難しいので、実際にソフトを触りながら調節してください。

ちなみに画面左下の電源ボタンを押すことで、エフェクトのON/OFFを切り替える事ができます。

ノイズのみを出力にチェックを入れて再生すると、実際に削減するノイズの音だけを聞くことができます。
「音声データにこんなにノイズが含まれているのかー」と楽しくなりますよ。

(余談)ノイズリダクションの仕組み

開発者では無いので正確かどうかは保障出来ないのですが、ノイズってどうやって消えてるのか気になりません?

音と言うのは、空気の振動を耳ががキャッチして脳へ伝達しています。
マイクやスピーカーはその振動を電気信号に変換している訳ですね。

その振動を拡大してみると波形が表示されます。音の波形、所謂「音波」という物です。
縦軸が音の大きさ・横軸が音の高さでこれらが複雑に動くことで音は表現されます。


次に見てほしいのはこの画像。波形Aと波形Bはとても似ていますが、上下反転しています。
これがどのような音を出すのかというと…同じ音なのです。

さらにこの波形同士を同じ音量で鳴らしてみましょう、音+音なので音量が2倍くらいになりそうなのですが…

消えます

反転した波形の音を鳴らすと、お互いの想いが強いので儚く消えてしまうわけです。
そう、それはまるで…あのときの恋のように。

ノイズリダクションもこの現象を(多分)利用していて、波形を反転したノイズを合わせ消してしまっているのです。

実際はもう少し色々あると思いますが大体こんな感じだと思います。

【まとめ】Adobe Auditionは実質無料だから使え

Adobe CCは普通に契約しても月額6,000円くらい。
PhotoshopとIllustrator、Premiere Pro、Lightroomあたりを使っている人でしたら、費用は回収したも同然。
とういうことは、Auditionは実質無料といっても過言では無いのでしょうか。

色々なアプリが楽しめるAdobe CC、利用しないともったいないので、是非活用していきましょう。

加工が出来ると言っても、元々の素材を良くしたいですよね。
そんな時はこの本がオススメ。ビデオグラファーに特化して音声収録の方法を解説してくれています。